指定校推薦が取れませんでした…
毎年9月から10月にかけて、高校内部の審査の結果、残念ながら指定校推薦枠を取れなかった生徒さん、保護者様から以下のようなご質問・ご相談を一定数受けるので、先に述べておきたいと思います。
「志望校の指定校推薦枠が取れませんでした。これから他の総合型選抜や公募制推薦などの試験を狙うことはできますか。」
結論、狙うことができる人もいれば、できない人もいます
歯切れの悪い回答で申し訳ないです。指定校が取れなかった場合、他の総合型選抜や公募制推薦などの試験を狙うことができる人もいれば、できない人もいます。まず、できる人は、総合型選抜や指定校以外の学校推薦型選抜などにおいて、志望理由書や活動報告書を作成するにあたって、「志」があり、活動実績が積み上がっている人です。できない人は、それとは反対に「志」が定まっておらず、活動実績が積み上がっていない人です。
具体的に見てみましょう。実際に潜龍舎へのご相談でもっとも多いのは、上智大学の指定校推薦を取れなかった受験生が、同大学の公募制推薦入試を狙うことができますかというものです。上智大学の公募制推薦入試の自己推薦書課題を見てみましょう。
自己推薦書課題
「志望動機」「学力」「学業成績以外の卓越した能力」「課外活動・社会活動の実績」「特技」等を記述し、自己を推薦する内容であるもの。
①志望動機
②学力
③学業成績以外の卓越した能力
④課外活動・社会活動の実績
⑤特技
まず、上記のいずれかを説明しなければなりません。すなわち、上記の項目に適合するような経験や実績があることが前提されています。
この自己推薦書を作成するにあたり、①は絶対に必須です。あとは②~⑤のなかで、受験生が何を訴えることができるのか考える必要があります。潜龍舎に来る生徒たちは、②学力(Ex.数学オリンピック出場など)、③学業以外の卓越した能力(Ex.スポーツ、学外における研究、創作、芸術活動など)、⑤特技(Ex.スポーツ、英語以外の語学など)といった能力や実績を有する生徒は皆無です。そんなスーパー高校生はうちには来てくれません。というか、そうした生徒はめったにいない!。
潜龍舎がこれまで上智大学他、総合型選抜・学校推薦型選抜への合格者を輩出できているのは、④課外活動・社会活動の実績 を積み上げたり、これをアピールするように指導しているからです。
反対にいえば、上記②、③、⑤がないとして、加えて、④についても何もなかったら上智大学の自己推薦入試は、そもそも受けられはしないということです。
したがって、活動実績や志がなければ、他の総合型選抜や公募制推薦などの試験を狙うことはできないということです。多くの受験生は、指定校狙いの方は、活動実績を積み上げるなど総合型選抜・学校推薦型選抜の対策をそれまでに何もしていないことが多いように見受けられます。残念ながら、それでは指定校の枠を獲得できなかった場合に、他の総合型選抜・学校推薦型選抜にチャレンジすることはできません。
それでもなんとかしたい方へ
指定校推薦の枠を取れなかった場合、他の総合型選抜や公募制推薦などの試験を狙うことがなんとかできる場合とできない場合があります。それでも、総合型選抜や公募制推薦などの試験を狙いたいならば、なんとかできる可能性もあるかもしれません。潜龍舎までご相談ください。
あるべき受験戦略
とはいえ、指定校推薦は高校内の選考においてさまざまな状況があり、必ず指定校推薦の枠を取れるというものでもないため、「取れたらラッキー」ぐらいの感じで狙っておくのが良いと思います。もちろん、高校1.2年生から指定校推薦枠の獲得のために、定期テストなどもがんばって、評定平均値を得ておく努力をしておくべきだと思います。しかし、指定校推薦はあくまで可能性の一つです。
指定校推薦の可能性も視野に入れつつ、総合型選抜・学校推薦型選抜に向けて、確実に積み上げていくことができることもあります。高校1,2年生の皆様、皆様の大学受験に向けて取り組むべきこと、取り組んだ方が良いことは人によりそれぞれ異なります。大学受験に向けて、適切な戦略を考えましょう。ぜひ、潜龍舎へご相談をいただければと思います。