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「あまりにひどすぎて、間違ってすらいない」【大学入試 小論文対策】

とてつもなく優秀だけれども気むずかしいことでも有名だった量子力学者のヴォルフガング・パウリはかつて、ある学生の論文を読んでこういったとされる。

 

「あまりにひどすぎて、間違ってすらいない」

 

小論文対策をしたことのない高校生による答案は、まさに「あまりにひどすぎて、間違ってすらいない」という状態にあります。弊塾においても、初めて指導を受ける生徒の答案を添削すると毎度私は上記のパウリのエピソードを思い出してしまいます。もちろん、最初は書けなくてまったくかまわないのですが、それにしてもかなりひどい。かすりもしない、明後日な方向の答案をよく見ます。どうしてこういうことになってしまうのでしょうか。

 

1.課題文(or資料)が読めていない

まず、課題文や資料が正確に読めていないという点があります。端的に文章が読めない、資料がわからないということに加えて、まったくの誤読をしている、つまり課題文ではまったくいわれていないようなことを要約に入れたりする様子を見ると、高校生の皆様は本当に文章や資料が読めていないと思います。課題文を正確に読むことができないと論点なども当然おかしなことになっていきます。

 

2.設問が読めていない

設問を読まない/読めない人も本当に多いです。「○○○について筆者はどのような主張をしているか」という設問に対して、自分の考え?を答案に書いてしまう人がいる。「~~~についてあなたの考えを述べなさい」という設問の指示に対して、「~~~」について一切触れない、「~~~」から派生する問題などに字数を割き、「~~~」そのものについて論じられていない人もかなり多い。設問の指示にすら従うことのできない答案は得点できません。最近は、設問そのものについて「これってどういう意味ですか」と質問されることも多くなりました。その日本語に書いてあるとおりだよとしか言いようがないのですが、どうも言葉をそのまま素直に受け取ったり、理解することができていなかったりするように思います。設問についておかしな読み方をしたり、指示されていないことを行なおうとしたりするのはなぜなのでしょうか。

 

3.思い付きを考えながら、書いていく

答案をとりあえず作成しなくてはならないから、思いついたことをズラズラと書いてくる、何の論証もなしに縷々自分の考えを綴ってくる人もいます。小論文は随筆や作文ではありません。小論文は論理や説明における理屈にもとづいて、読み手を納得させる必要があります。小論文における構成を考えない/考えられないから、さらに場当たり的に考えながら書いているから、最初に述べていることと最後に述べていることが矛盾していることや、辻褄があわないことにすら気がつかない。論点から盛大にズレていく答案が多数散見されます。考え「ながら」書いてはダメです。(構成を考え、説明の理屈を考え)考えたことを書くのです。

 

みんな、自分が思ったより書けないよ

いつまでも小論文試験を後回しにしたり、直前になっても何とかなるだろうと考えたりするのは愚かです。みなさん、ご自身が思っているよりも書けません。上記の1,2,3がコンボすると「あまりにひどすぎて、間違ってすらいない」答案が完成します。本当になかなかご理解をいただけないので、何度でも何度でも申し上げます。小論文は早期対策が鍵です。やればわかります、本当に書けませんし、まともな答案ができませんから。お願いします、対策をさせてください。対策をしてください。この際もう弊塾じゃあなくたっていい。皆様、絶対に小論文対策は早期からしたほうがいいです。

 

 

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